「営業」と聞くと、どんなイメージを持ちますか？

「なんだか押し付けがましい…」
「セールスしたら嫌われそう…」

もしあなたがそう思っているなら、それは営業を勘違いしているのかもしれません。

多くの人が「営業 ＝ 商品説明」だと思っています。でも、ただ商品の機能やメリットを一方的に話すだけでは、相手に響きませんし、敬遠されてしまうのは当然です。

本当の営業とは「自分」を知ってもらうこと

真の営業とは、

1. 自分がどんな仕事をしているか知ってもらう
2. 自分の仕事がいかに価値があるか分かってもらう

この2つに尽きます。

難しく考える必要はありません。まるで趣味について熱く語るように、自分の仕事について自然に話すことが、実は最も効果的な営業なのです。

売り込み感がないため、相手は警戒心なく耳を傾けてくます。そして、あなたが楽しそうに話すことで、仕事内容そのものが魅力的に伝わり、「この人に頼んでみたい」と思ってもらえる可能性が高まります。

まずは、身近な知り合いや参加しているコミュニティなどで、仕事の話を日常会話の中に織り交ぜる練習から始めてみましょう。

駆け出しフリーランスのための営業テクニック

営業活動を後押しする具体的なテクニックをご紹介します。

商談での5W1H：Whyは最後に、信頼関係を築いてから

商談でヒアリングをする際に、つい「なぜですか？」と理由を聞きたくなるかもしれません。しかし、初対面でまだ信頼関係が築けていない相手にWhyを尋ねても、本音を引き出すことは難しいでしょう。

そこでおすすめしたいのが、Whyを最後に一度だけ使うヒアリング術です。

まずは、

• Who（誰が）
• What（何を）
• When（いつ）
• Where（どこで）
• How（どのように）

といった他の4W1Hを使い、丁寧に状況や背景を理解することに注力します。しっかりと相手の話を聞き出し、信頼関係が構築できたと感じたタイミングで、核心に迫るWhyを問いかけることで、より深いニーズや課題を引き出すことができ、的確な提案につながりやすくなります。

「損得」より「貢献」。人を儲けさせる意識を持つ

直接的な営業活動とは別に、周りの人が儲かるように意識して動くことは、長期的に見て非常に効果的な営業戦略です。

例えば、

• 有益な情報を積極的に共有する
• 困っている人に適切な人脈を紹介する

など、見返りを求めずに人のために行動することで、「あの人はいつも助けてくれる」というポジティブな印象が広がり、結果としてあなた自身にも良い話が舞い込んでくるようになります。

売れる営業マンは、目先の案件に固執するのではなく、周囲との良好な関係性を築き、維持することに力を入れています。紹介が途絶えないのは、彼らが常に「与える」ことを意識しているからです。

さらに、人に話すことを前提に情報収集や整理をすることで、自分の知識の定着にもつながるというメリットもあります。まさに一石二鳥です。

親和性のあるコミュニティに「Give」の精神で飛び込む

もしあなたがWeb制作者なら、あえてWeb制作とは異なるジャンルで、しかし親和性の高いコミュニティに参加してみることをおすすめします。例えば、カメラマンのコミュニティに「写真について勉強したい」という姿勢で参加してみるのです。

自分の専門知識がない分野であれば、あなたは積極的に質問し、コミュニティのメンバーから知識や情報を「もらう」立場になります。しかし、Web制作に関する知識は持っているため、メンバーから相談された際には、惜しみなく自分の知識を「Give」することができます。

特にカメラマンの場合、ホームページに掲載する写真撮影の依頼があるなど、Web制作のニーズを持っている可能性が高く、あなたの専門性が役立つ場面が多くあります。積極的に知識を共有することで信頼関係が生まれ、結果としてWeb制作の案件を紹介してもらえるチャンスが広がるでしょう。

フリーランスのブランディング

営業には、こちらから企業に働きかける「アウトバウンド営業」と、企業からお問い合わせを獲得する「インバウンド営業」があります。正しいポジショニングが取れると、仕事が舞い込んでくる可能性が高まります。

具体的な方法は、こちらの記事が参考になります。

まとめ

駆け出しのフリーランスにとって、ガツガツとした売り込みは時に逆効果を生むことがあります。まずは「自分を知ってもらう」「価値を理解してもらう」ことから始め、周囲との良好な関係性を築くことを意識してみてください。焦らず、着実にあなたのファンを増やしていくことが、成功への近道となるはずです。